[2016版] AWS Storage Gateway入門 – 新しいコンソールから構築してみる
こんにちは、菊池です。
先月、AWS Storage Gatewayのマネジメントコンソールがアップデートされ、構築画面がリニューアルされました。
AWS Storage Gateway コンソールを再設計しました
Storage Gateway自体は弊社ブログでも何度か紹介していますが、新しくなったコンソールからの構築を今回試してみましたので手順とともに紹介します。
以前のブログ記事
- AWS Storage Gateway入門 – とりあえず構築してみよう
- クラウドアーカイブの革命児!AWS Storage Gateway仮想テープライブラリを試してみた
- (レポート) STG311: AWS Storage Gatewayによるセキュアでコスト効率のよりバックアップ #reinvent
AWS Storage Gateway について
Storage Gateway はオンプレミスからクラウドのストレージに接続するソフトウェアアプライアンスで、大容量で堅牢なストレージをオンプレミス環境で利用可能にします。利用形態により以下の3つの構成があります。
- Gateway-Stored Volume:オンプレミスのバックアップ
- Gateway-Cached Volume:大容量で堅牢なオンラインストレージ
- Gateway-VTL:仮想テープライブラリ
今回はGateway-Cached Volumeを、仮想ホストHyper-V上に構築してみます。以下のような構成イメージとなります。
構築開始
マネジメントコンソールから構築をスタートします。
まずは、構築するゲートウェイの種類を選択します。
Storage GatewayのVMを実行するプラットフォームの選択です。Hyper-V 2012を選択します。なお、今回はWindows10のHyper-Vで試しています。
"Hyper-V 2012 R2をダウンロード"をクリックすると、VMのイメージ一式がダウンロードされます。
VM作成
ここからはVMを実行するHyper-Vのホストマシン上での作業になります。
ダウンロードしたZipファイルをホストマシンの任意の場所に展開後、Hyper-Vマネージャから、"仮想マシンのインポート"を開始します。
イメージ一式を展開したフォルダを指定します。
"仮想マシンをインプレース"で登録を選択。
仮想スイッチが見つからない旨のエラーが出ますので、ホスト環境に合わせて仮想スイッチを選択します。
注意:Storage GatewayのVMからインターネットに通信可能な仮想スイッチに接続する必要があります。
インポートが完了しました。
まだ起動せず、仮想マシンの設定から、仮想ハードディスクを2つ追加します。ここで追加したディスクが、Storage GatewayのUpload-BufferとCacheになります。
ディスクが追加できたら、VMを起動します。
VMに接続するとこのようなログイン画面になります。ユーザー名sguser
とパスワードsgpassword
でログインします。
画面に従って設定を行います。
固定IPにしますので2: Network Configuration
を設定。
以下のように設定しました。
以上で仮想ホスト、VMの設定は終わりです。
ゲートウェイのアクティブ化
マネジメントコンソールに戻り、設定を再開します。
ゲートウェイのアクティブ化のため、VMのIPアドレスを入力し、アクティベーションを開始します。
注意:ここでマネジメントコンソールを操作するするPCから、先ほど入力したゲートウェイのIPアドレスまで到達可能である必要があります。(到達不能の場合、アクティベーションに失敗します。)
タイムゾーンと、任意のゲートウェイ名を入れてアクティブ化します。
無事、アプティベーションされましたので、アップロードバッファとキャッシュを割り当てます。VMに追加した仮想ハードディスクが選択可能です。
これでゲートウェイは作成できました。続けて、ボリュームの作成です。
ボリュームとして使用したい容量を設定します(最大32TB)。ここでスナップショットIDを入れると、以前作成したボリュームを復元することも可能です。iSCSIターゲット名は任意の名前で構いません。
ボリュームが作成されました。
以上でStorage Gatewayの利用準備が整いました。
ゲートウェイへの接続
作成したボリュームをマウントしてみます。(Windows10)
"サービスの管理"から、iSCSI Initiatorを有効化します。
続いてイニシエーターからの接続です。"管理ツール"からiSCSIイニシエーターを設定します。
探索タブから"ポータルの選択"をクリック。
ゲートウェイのIPを入れます。
iSCSIターゲットが見つかりましたので、接続します。
自動接続を有効にしてOK。
接続できました。
"ディスクの管理"を見ると、20TBのディスクが認識されていますのでフォーマットを実行(クイックフォーマット)。
これでファイルシステムとして利用可能になりました。
まとめ
以上でStorage GatewayのGateway-Cached Volumeが利用可能になりました。
Storage Gateway自体には変更はありませんが、今回マネジメントコンソールがアップデートされたことで他のサービスと統一されたシンプルなUIになりました。